ジジイの話ではない
バスでの帰路を辿ったその先には競馬場があるもんで、滑舌の悪いジジイ達が次々とやってきては「このバスは競馬場行くんか?!!」と運転手に聞いている。
あんな大ジジイがお馬さんの駆けっこを一生懸命応援してる姿を想像したら、割とジジイも可愛いく思えてきた。
まだ少し耳鳴りは残っていたけど、新潟弁丸出しのジジイ達からの手厚い歓迎のお陰で、傷だらけの鼓膜に少しだけ地元の癒しが沁みた気がした。言葉にしたらなんか嫌だな。
よくよく考えたら、東京へ行く時も待合室で飲んでるジジイ達の缶ビールを開ける音のプシュプシュファンファーレで新潟を送り出されていた。新潟にはジジイしかいない。
魚のクマノミは成長すると、オスからメスに性別が変わる不思議な生物だが、それと同じ様に新潟のババアは成長するとジジイになってんじゃないかというくらいジジイばっか。クマノミみたいに可愛ければ良いんだけどな…
肝心のライブはというと、最高だった。
CRYAMYは俺でも出来んじゃないか?ってくらいの演奏だったけど「またライブ見たいなぁ…」と思った。
ストラップとギターをガムテープでギチギチに繋いで、膝くらいまでダラリと下げて暴れ叫んでいる姿はパンクのそれだったし、髪の間から覗くその目と合った時は、金縛りにあったんじゃないかってくらい釘付けになってしまった。あんなに生きてる目初めて見た気がする。
最高のバンドだアレは。
ダラダラと他のバンドについて書きたいとこだが言いたいことは言えた。
もう眠いから寝る。
以上。